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遺言の事例4

 父親G男さん(71歳)は、長男夫婦と未成年の孫とG男さん名義の家屋に住んでいた。

 

 不幸にして、その家屋が火災で焼失してしまった。

 

 その土地は、いやなので、別の場所に土地を求め、家を新築することにした。

 

 その資金は、G男さんの預貯金現金と、火災保険金であったが、自分が高齢なので、長男名義にすることとし、長男が土地購入資金等の全部を捻出したようにした。

 

 そうして数年経った時、長男が交通事故で父親より先に死亡し、直ちに、長男の嫁がこの家屋敷を自分の名義にするため、相続登記をしてしまった。

 

 G男さんは、「この家屋敷は、自分の預貯金現金と、火災保険金で取得したので、自分のものだ。」と主張し、長男の嫁は、「この家屋敷は、夫の名義なので、自分と子供のものだ。」と主張し、義父と嫁が争いを引き起こしている。

 

 この事例の場合は、長男が「父G男に、土地、建物の全部を遺贈する。」等と遺言しておけば、この争いを防止できたのです。

 

 このように、財産の多い少ないに関係なく、争いが生じる可能性があります。

 

 遺言は、残された家族の幸せのためにも重要なことです。

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